2013年7月17日水曜日

身近な人の愛情

先日、私はとあるデパートのソファに座って本を読んでいました。

そのデパートは子供連れが多かったのですが、私が座ったソファも例外なく。


隣りには、ベビーカーを引いた若い夫婦が座りました。

子供は、1、2歳くらいでしょうか。

すやすやと眠っていました。

しばらくすると、夫婦の会話を遮るように子供がぐずり始めました。

慣れた様子でベビーカーを揺らす奥さんと、ぐずる子供の頬を優しく触る旦那さん。

なんとも言えない幸せそうな雰囲気でした。

ふと、そんな光景を視界の片隅に収めながら本のページを捲る私。

自明のことですが、今ぐずっている子供とかつて同い年だったわけであります。

そんな当たり前のことに、気がつきました。

きっと私の父や母も、ぐずる私を目の前の夫婦と同じように。
あやしては泣き止ませて、寝かしつけんとしたのでしょう。

そんなことを考えると、不思議な気持ちになりました。

私はそんな時代を経て、今やぐっと夫婦の年齢に近づいたのですから。

身近な人の愛情に育まれて、大きくなって、子供を育てる年齢になったのですから。

世界は今日も時を刻みます。
チクタクと休むことなく進み続けます。


願わくば隣りの夫婦のように、幸せな時間とたくさん出会いたい。

そんなことを考えながら、私はソファを後にしました。

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